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日本語レッスン26 様態「~そうだ」
作者:未知  文章来源:互联网  点击数  更新时间:2008-07-04 20:51:20  文章录入:admin  责任编辑:admin

作者:市川保子

 根拠にもとづいて話し手が判断し、想像する言い方には、「~そうだ(様態)」「~ようだ」
「~らしい」「~そうだ(伝聞)」などがあります。

 ここでは、その1番手として、様態を表す「~そうだ」を取り上げます。

 

●「~そうだ(様態)」の意味用法

 赤ん坊を抱っこしていて、その子があくびをしたり、目をとろんとさせているのを見たとき、
あなたはどう言いますか。

 

(1)この子、もう眠りそうですね。

 

 この文は、話し手が人・もの(ここでは「子供」)が見せる様子・様相(兆候)から自分の感じを述べたものです。

 一方、「寝そうだ」は次の会話でも使えます。

 

 (2)A:午後の講義、中世期の哲学についてだよ。

    B:ええっ。授業中みんな眠りそうね。

 

 (2)の場合は、その時点でのもの・ことが見せる様子・様相(兆候)ではなく、午後の授業で起こるであろう可能性について述べています。

このように様態を表す「~そうだ」は観察対象の外観から受ける「感じ(兆候)」を表す場合と、その事態が起こる「可能性」を表す場合があります。

 「い形容詞」「な形容詞」のような形容詞では、一般に外観から受ける「感じ(兆候)」を表し
ます。

 

 (3)この生ハムはおいしそうだ。

 (4)この本はおもしろそうだ。

 (5)いつもひまそうですね。することがないんですか。

 

 一方、動詞の場合は外観から受ける「感じ(兆候)」と「可能性」の両方を表します。次の
(6)は「感じ(兆候)」を(7)は「可能性」を表しています。

 

 (6)(金魚がぱくぱくしているのを見て)ああ、金魚が死にそうだ。

 (7)(餅がのどに詰まって)あ、苦しい。死にそうだ。

 

●「~そうだ(様態)」の連体・連用修飾の用法

 「~そうだ」は「~そうな」の形をとってうしろの名詞にかかっていくこと(連体修飾用法)ができます。また、「~そうに」の形でうしろの動詞を説明すること(連用修飾用法)もあります。

 

 (8)ガラスケースにおいしそうなケーキが並べてある。

 (9)彼は何でもおいしそうに食べる。

 

 うしろの名詞にかかっていく場合、「~そうな」があるのとないのとでは意味が変わる場合があります。

 

 (10)彼はおもしろい顔をしている。

  (11) 彼はおもしろそうな顔をしている。

 

(10)は彼の顔自体がおもしろいのであり、(11)は彼が何かを見て(聞いて)、おもしろいと
思っている顔をしていることを表します。

 

●「~そうだ(様態)」の作り方

 「~そうだ」はその前に「い形容詞」「な形容詞」「動詞」などをとります。「名詞(+だ)」はとりません。また、「い形容詞」の「いい/よい」は「よさそうだ」という形をとります。 

   動詞

  い形容詞

  な形容詞

  名詞+だ

マス形の語幹
     +そうだ

「い形容詞」の語幹     +そうだ

「な形容詞」の語幹    +そうだ

名詞+そうだ

行きそうだ

痛そうだ

よさそうだ

元気そうだ

独身そうだ

●「~そうだ(様態)」と過去形、疑問形

 「~そうだ(様態)」は現在の時点だけでなく、過去の時点で外観から受けた「感じ」、また、「可能性」を表すこともできます。

 

 (12)きのう彼女にその話をしたら、嬉しそうだったよ。

 (13)きのうはあまりに暑くて、日射病になりそうだった。

 

 また、疑問文も作ることもできます。

  (14) A:彼女は仕事を引き受けてくれそうですか。

    B:う~ん、どうでしょうね。

 

●「~そうだ(様態)」と否定形

 「~そうだ(様態)」にはいくつかの否定表現があります。「形容詞+そうだ」と「動詞+そうだ」に分けて考えてみましょう。

 

1)形容詞の場合

 「この料理はおいしそうだ」の否定形は「~そうだ」の前を否定する場合と、うしろを否定する場合があります。

 

 (15) この料理はおいしくなさそうだ。

 (16) この料理はおいしそうじゃない。

         おいしそうではない

 

 (15)の「~なさそうだ」と(16)の「~そうじゃ/ではない」は意味用法はほとんど変わりませんが、「~なさそうだ」が概観を見て直感的に判断をするのに対し、「~そうじゃ/ではない」は、だれかが言ったこと、言われていることに対しそれを打ち消す意味合いがあります。

 

 (17) (店の様子を見ながら)どうもこの店の料理はおいしくなさそうだ。

 (18) A:これ見て。道子が作ったのよ。おいしそうでしょう。

   B:ええ~っ。ぜんぜんおいしそうじゃないよ。

 

2)動詞の場合

 「雨が降りそうだ」の否定形も「~そうだ」の前を否定する場合と、うしろを否定する場合が
あります。

 

 (19) 雨が降らな(さ)そうだ。

 (20) 雨が降りそうにもない。

 

 (19)は「降らなそうだ」とも「さ」を入れて「降らなさそうだ」とも言うことができますが、
「さ」を入れる傾向が強くなっているようです。

 (20)の「~そうにもない」は「に」か「も」いずれかの省略が可能です。「も」を入れると、
話し手の打ち消しの気持ちが強くなります。

 

 (20)’ 雨が降りそうにない。

 (20)’’ 雨が降りそうもない。

 

 「~な(さ)そうだ」と「~そうにもない」は意味用法はほとんど変わりませんが、「~な
(さ)そうだ」が形容詞の場合と同じく、概観を見て直感的に判断をするのに対し、「~そうにもない」は、これも形容詞と同じく、だれかが言ったこと、言われていることに対しそれを打ち消す意味合いがあります。

 

 (21) この調子だと雨は降らなさそうだね。

 (22) 天気予報では雨が降るっていっていたけど、いっこうに降りそうにもないね。

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