1、形容詞や動詞からできた言葉 「たかだか」や「のびのび」は、形容詞や動詞からできた言葉で、形や用法が擬音語、擬態語に近い。漢字で書くことが多い。 たとえば、「たかだか(と)」「こわごわ(と)」「あつあつ(だ)」は、イ形容詞「高い」「怖い」「熱い」からできた。 例文:彼女は手を高々とあげた。 子供はこわごわと猿に餌をやった。 あの二人は熱々だ。
また、「のびのび(と)」「はればれ(と)」「とびとび(に)」は、動詞「伸びる」「晴れる」「飛ぶ」からできた。 例文:田舎で、のびのびと育った。 テストに受かったので、彼女ははればれとしている。 とびとびに家が建っている。
2、元は擬音語、擬態語だった言葉 「きっと」「ずっと」「ちょっと」「もっと」「やっと」などに副詞は、形は擬音語、擬態語と同じだが、今は擬音語、擬態語だという意識がない。 例文:明日はきっといい天気だ。 朝からずっと本を読んでいる。 「ちょっと待ってください」 もっと大きい家がほしい。 やっと仕事が片付いた。
3、擬音語、擬態語からできた動詞 動詞には、擬音語、擬態語からできたものがたくさんある。たとえば、「ころころ」から「転がる」、「ぴかぴか」から「光る」、「ざわざわ」から「騒ぐ」などができた。動詞のはじめには、普通「"」や「°」はつかない。
(1)「○●○●」ー>五段の自動詞「○●む / ○●る」 ぺこぺこ -> へこむ ぎしぎし -> きしむ ぴかぴか -> 光る ねばねば ー> 粘る
<バリエーション> 「○●○●」ー>一段の自動詞 ぶるぶる -> 震える *他動詞は「震わす」
(2))「○●○●」ー>五段の自動詞「○●ぐ / ○●く」 ざわざわ -> 騒ぐ いそいそ -> 急ぐ そよそよ -> そよぐ ぱたぱた -> 叩く
<バリエーション> 「○●○●」ー>一段の自動詞「○●げる / ○●ける」 ころころ -> 転げる = 転がる *他動詞は「転がす」 どろどろ -> とろける にやにや -> にやける
(3)「○●○●」ー>一段の自動詞「○●eる」(●の母音がエ段に変わる) ->五段の他動詞「○●す」 ゆらゆら -> 揺れる -> 揺らす からから -> 枯れる -> 枯らす たらたら -> 垂れる -> 垂らす ひやひや -> 冷える -> 冷やす ずるずる -> 擦れる *他動詞は「擦る」 -> ずれる - ずらす
(4)「○●○●」ー>五段の自動詞「○●めく」 きらきら -> きらめる よろよろ -> よろめる どきどき -> ときめる
(5)「○●○●」ー>五段の自動詞「○●つく」 困った様子や気持ちの悪い様子を表すことが多い。 このタイプのものは、動詞のはじめに「"」や「°」がつくことがある。 まごまご -> まごつく ふらふら ー> ふらつく うろうろ -> うろつく むかむか -> むかつく いらいら -> いらつく だぶだぶ -> だぶつく べたべた -> べたつく ねばねば -> ねばつく ぱらぱら -> ぱらつく
4、擬音語、擬態語からできたナ形容詞
ナ形容詞にも擬音語、擬態語からできたものがある。たとえば、「ひそやか」は「ひそひそ」の「ひそ」に接尾辞「やか」がついてできた。
「○●○● / ○ん●り / ○っ●り」 -> ナ形容詞「○●か / ○●やか / ○●らか」
おろおろ -> おろか ひそひそ -> ひそか ほんのり -> ほのか つったり -> ゆたか
ゆるゆる -> ゆるやか にこにこ -> にこやか すくすく -> (すくやか) -> すこやか ひやひや -> ひややか しんなり -> しなやか さっぱり -> (さはやか) -> さわやか
やんわり -> やわらか
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